賃貸住宅経営は相続税対策に有効!?

不動産をお持ちの方で、銀行や不動産会社、住宅会社から「アパート建てませんか!?相続対策になりますよ!」・・・なんて話をされたことはありませんか?

「なんだか良く分からないし、胡散臭い (-_-;) ・・・」という方もいらっしゃると思います。

それでは、本当にアパートの建築、賃貸住宅の経営は相続税対策に有効なのでしょうか!?

2015年以降の相続や遺贈から、基礎控除額の大幅な縮小や最高税率の引き上げなど、相続税の課税が強化されました。

課税対象者・納税者・課税割合のどれを見ても増加傾向にあります。

(出典:国税庁 ⇒「令和元事務年度における相続税の調査等の状況」)

大切な資産を守って、次の世代にスムーズに継承するためには、相続税の「節税」「納税のための資金調達」「遺産分割」この3つの対策が重要と言われています。

これを「相続対策の3原則」といいます。

貸家の評価減

建物のことを、税法では「家屋」と呼びます。

自宅などの「自用家屋」は、実際の取得価額より4~5割近い「固定資産税評価額」が相続税評価額となります。

賃貸住宅は「貸家」として、さらに借家権割合30%分が減額されるため、取得価額の4割前後の相続税評価になります。

建物種類自宅など(自用家屋賃貸住宅など(貸家
相続税評価の方法固定資産税評価額固定資産税評価額×(1-借家権割合30%)
取得価額に対する割合50%~35%~
注:固定資産税評価額は建物の構造等によって異なります。

貸家建付地の評価減

市街地にある「土地」の相続税評価額は、公示地価の約8割に当たる「路線価」で決まります。

路線価とは道路に面した土地の1㎡あたりの価格のことです。

この価格に土地の面積をかけて、相続税評価額を計算します。

賃貸住宅の敷地は「貸家建付地」と呼ばれ、借地権割合・借家権割合に応じて自用地の相続税評価額からさらに減額されます。

借地権割合は地域によって異なり、一般に地価が高い地域ほどその割合が高くなります。

土地種類自用地貸家建付地
相続税評価の方法路線価方式(市街地の場合)自用地の評価額×(1-借地権割合×借家権割合30%)
公示地価に対する割合約80%約65%

相続税評価額の減額効果

相続税の節税対策は大きく分けて、子や孫への生前贈与などによって「相続財産を減らす」方法と、「相続財産の評価額を引き下げる」方法があります。

相続税の課税遺産総額は「相続税評価額ー基礎控除額」で計算します。

賃貸住宅経営」は、この相続税評価額を大きく引き下げる効果があるんですね!

point

賃貸住宅の取得価額 + 土地の公示地価 = 資産総額 

これが・・・ ⇒ 貸家の評価 + 貸家建付地の評価 = 約1/2の相続税評価額に!


この大きな評価減が相続税の節税対策のポイントです。

預金など、金融資産をお持ちの方は、賃貸住宅に変えることで有効な対策になります。

また、借入金は相続税の評価上、マイナスの財産となり、プラスの財産から引くことができるため、借入金で賃貸住宅を建てる場合も相続税の節税に有効なんです。

評価を下げて、更にマイナスの財産をつくって、相続財産全体の評価を下げるということですね。

土地活用や資産運用で迷っている・・・社会や経済の先行きが見えないこの時代、長期で運用を計画できる「賃貸住宅経営」を検討してみてはいかがでしょうか?

株式会社usuki宅建事務所 代表取締役
1976年生まれ、おとめ座。新潟県新潟市出身。
宅地建物取引士・2級ファイナンシャル・プランニング技能士
古民家鑑定士一級・住宅ローンアドバイザー
不動産キャリアパーソン
新潟明訓高校、東洋大学卒業後、パナソニックホームズ株式会社(旧パナホーム株式会社)に営業職として1999年入社。2021年独立、株式会社usuki宅建事務所設立。
趣味:キャンプ・スノーボード・水草水槽・自転車

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