「土砂崩れ」に関わる火災保険…それでもあなたはリスクが高いエリアに住みますか!?

土砂災害はいろんなことが原因で起こります。

私が住んでいる新潟市のような平野部ですと、そのリスクに対しての意識が薄れがちですが、良く地形を思い出してみると近くでも、盛土で造成されたり、そもそも丘地だったりするエリアがあります。

土砂災害は地震で起きることもあります。

まだ記憶に新しい2016年の熊本地震では、約180か所で土砂崩れが発生したそうです。

Q:地震が原因で起きた土砂災害は火災保険の対象でしょうか?地震保険でしょうか?

A:「地震」が原因で起きた土砂災害は地震保険で補償されます。

最大補償額は、最大掛けられる火災保険金額の50%です。

「土砂災害」という損害は同じでも、原因によって受け取れる保険金が変わってしまうんですね。

そもそもの地盤・地質が原因だったら?

土砂災害は集中豪雨や地震に関係なく起きることがあります。

Q:突然起きたがけ崩れで、住宅が土砂に飲み込まれて全壊。火災保険は補償されるでしょうか?

A:残念ながら保険では対応できません。原因が豪雨や地震じゃないからです。

しかし、火災保険の補償には「不測かつ突発的な事故による破損・汚損」もプランによってはあります。

Q:突然の土砂災害は「不測かつ突発的な事故」に該当するんではないですか?

A:該当しそうなんですが・・・「土地の沈下・隆起・移動などから起こった損害」は対象外です。

やはり不動産選びの際にも、災害リスクを含めたエリア・立地の検討は大切ですね。

地盤関連の住宅損害の例ですと、2020年の調布市の道路陥没 ← による住宅被害があります。

(出典:YAHOOニュース)

これも火災保険の対象外なんですね。

長く住むことを考えると、住民の方々の不安は計り知れないですよね・・・。

このような事故は第三者の行為によって起きた損害であれば、「損害賠償」を受けられる可能性があります。

リスクが高いエリアに住みますか?

私がお客様に火災保険のご提案をさせて頂く際に、現在の保険内容はもちろん、その場所の災害リスクを把握されていない方がほとんどです。

当然ですが、皆さんやはりはじめは保険料に目が行きます。

しかし、ハザードマップを確認して、その場所の災害リスクに備える保険が必要です。

特に「土砂災害警戒区域」や、そうでなくとも川や水路などのそば、盛土された高台の造成地etc・・・

そのような場所は、水災や地震で損害が起こる可能性が高いので、どちらも補償は絶対です。


土砂災害では、先に書いた通り、保険対応できない事故もあります。

保険や公的支援では限界があるんです。

これから不動産をお探しの方は、可能な限りエリアや立地のリスクを避けるか、災害に強い住宅を選ぶか、前もって検討されることをお勧めします。

リスクから逃げることは、長い間、負担していかなくてはいけない火災保険料を抑えることに繋がります。

ライフサイクルコストの中で、自動車関係の費用は結構掛かりますが、損害保険料もバカにできません。

当然のようですが、 リスクが低い住まいは保険料はより安く、リスクが高い住まいは保険料はより高い。

ご自宅のリスク、購入検討している物件のリスクを、もう一度火災保険の観点から見直してみましょう。

株式会社usuki宅建事務所 代表取締役
1976年生まれ、おとめ座。新潟県新潟市出身。
宅地建物取引士・2級ファイナンシャル・プランニング技能士
古民家鑑定士一級・住宅ローンアドバイザー
不動産キャリアパーソン
新潟明訓高校、東洋大学卒業後、パナソニックホームズ株式会社(旧パナホーム株式会社)に営業職として1999年入社。2021年独立、株式会社usuki宅建事務所設立。
趣味:キャンプ・スノーボード・水草水槽・自転車

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