火元になって何もしないでいられない…そう思うなら読んでおくべき特約の1つ

各地で火災のニュースが定続的に報道されてますね。乾燥する季節だからでしょうか。

縁起でもありませんが、たとえば「自分が火元になってしまった…

そんな場合でも、著しい不注意やわざとでない場合は、お隣に延焼しても損害を補償する義務はありません

失火責任法」というものです。

だからこそ、火災保険の加入はみんな必要です。

でも、あなただったら、自分が火元になっておいて何もしないでいられますか?

大変なことをしてしまった。なんとかしてあげられないだろうか…

そう思うのも心情というものです。

いわゆる「道義的」な責任を感じるのは人として当然ですよね。


せめてもの償い…


自分が火元になってしまったとして、お隣に延焼させてしまった…

万一、お隣が火災保険に加入していない、もしくは復旧させるのに全然足りなかったら…

そうした場合、火災保険に「失火見舞費用保険金」や「類焼損害補償特約」を付帯していれば、類焼させてしまった隣家へ多少の償いができます。

「類焼損害補償特約」は火元の賠償責任があるなしに関係ありません

同等のものを新しく新築・購入・取得するのに必要な資金(再調達額)を限度に、延焼先の住宅などの損害を補償するんです。

ただし、当然、完全に限度まで補償されるものではありません。

延焼先が、自分で加入していた火災保険から保険金をもらっても、復旧するのに足りない場合だけです。

もちろん、未加入であれば再調達価額相当が補償されます。

自分が火元になってしまったら…

どこまで補償されるの!?


補償対象は限られています。

中には、店舗や工場、家財・設備・商品などの動産まで対象となる商品もあります。

しかし、一般的に多くは、住宅(居住用建物)と家財だけです。

家財でも自動車などは補償対象から外れてしまうので、類焼損害補償特約だけでは、損害すべてをカバーしてくれるわけではありません。

見舞金という形では、被害を与えた世帯に1世帯30万円前後程(※商品による)の見舞金が補償される「失火見舞費用保険金」があります。

特約として付帯できますし、自動的に付帯される場合もあります。

ご自宅の近隣にどんな建物が建っているか、そして補償内容の確認が大切になってきますね。


いざ購入すれば数千万するマイホーム。

他からの火に巻き込まれて、この大切な財産を自分の責任じゃなく失うわけです。

その復旧にかかる費用は、火元に求めるのは民法上認められない…。

普段から、ご近所と仲良かったとします。

でも…マイホームを失うことになってしまったご近所の皆さんが

仕方ないね、しょうがないよ…

と優しく言ってくれると思いますか?

火災で我が家が損害にあったら、

法律上の賠償責任があろうがなかろうが関係ない!

失火法がどうこうより弁償してくれ!

…これが普通の感情ではないでしょうか?

全額とはいかないまでもせめて不足分位は補償して欲しいはずですし、正直それくらいは言いたくもなりますよね。

火元側も、賠償責任があるとかないとかあれこれ言い訳するより、復旧のお手伝いをしたいと道義的責任を感じる方が多いのではないでしょうか。

その後、その土地に居続けるのであればなおさらですよね。

これから不動産を購入する方も、すでにマイホームをお持ちの方も、そんな観点でこの「類焼損害補償特約」を検討してみてはいかがでしょうか。

株式会社usuki宅建事務所 代表取締役
1976年生まれ、おとめ座。新潟県新潟市出身。
宅地建物取引士・2級ファイナンシャル・プランニング技能士
古民家鑑定士一級・住宅ローンアドバイザー
不動産キャリアパーソン
新潟明訓高校、東洋大学卒業後、パナソニックホームズ株式会社(旧パナホーム株式会社)に営業職として1999年入社。2021年独立、株式会社usuki宅建事務所設立。
趣味:キャンプ・スノーボード・水草水槽・自転車

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