賃貸住宅の経営は、最初に建物に投資を行い、長い期間、その投資したコストを回収しながら、収益を上げていきます。
突発的に大きなお金が入ってくる訳でなく、いかに適切に管理していきながら、段階的に収益を積み重ねていくという実は結構地道な事業です・・・
それだけに最初が肝心で、最初に計画した事業計画が長期に渡る収益性やリスクに直結します。
それでは賃貸住宅経営のリスクを回避する=コントロールするにはどうしたらいいのでしょうか!?
建てる時の見極めもリスク回避に
今、不動産投資、アパートローンの融資が大変厳しくなっています。
2018年に不動産投資に関する大きな事件がおきました。
あるサブリース会社が倒産、賃料が未払いとなり、200人以上のオーナーが被害を受けた「かぼちゃの馬車事件」です。
この事件にス〇〇銀行が関係しており、融資審査書類の偽造や改ざんなど、多くの不正融資が行われていることが発覚しました。
他の銀行でも不正融資が相次いで発覚したことや、 2015年の相続税の基礎控除の減額のために、相続税対策でアパートローンが増えたことで、それまでにも問題となっていた供給過剰による空室の増加や、安易な審査による債券不良などを危惧した金融庁が 、融資実績の調査やリスクへの管理指導を行うなど、各金融機関に対し引き締めを強化したといいます。
それで金融機関は、金融庁からの指導に沿った厳しい融資審査を実行するようになったようです。
そうは言っても、大きなお金の掛かる賃貸住宅の建設のための費用は、金融機関から借り入れるのが一般的ですよね。
そこで、借り入れができたとして、賃貸住宅経営と金利との関係についてのリスクを考えてみましょう。
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5,000万円を 固定金利2% 35年返済の場合 = 返済総額69,565,181円
5,000万円を 固定金利4% 35年返済の場合 = 返済総額92,982,695円
同じ賃貸住宅を建てるのに23,417,514円も多く返済しなければなりません。
ローン返済は賃貸住宅における支出の大部分を占めます。
とにかく借入が難しくなってきている現在ですが、金利の差は収益に大きく影響します。
賃貸住宅を建てるなら経営リスクを軽減するためにも、厳しい状況だからこそ、より有利な条件で借りられる時が好機です。
事業計画にはリスクを組み込む
賃貸住宅経営は、収益と税負担の軽減という2つの大きなメリットがあります。
また、やり方によって、次の世代への価値ある資産継承を実現することができます。
一方で、どんな事業もそうであるように、賃貸住宅経営にもリスクがあります。
3大リスクと言える 空室、家賃下落、修繕費・・・。
メリットを生むためには、リスクの程度を把握し、低減する対策を実行していかなければいけません。
賃貸住宅経営は、建築・運営管理はもちろん、税務、法務にまで至る各分野のスペシャリストが必要であり、それがリスク低減にもつながります。
不動産会社や住宅会社と相談しながら、あらかじめリスクを想定した事業の計画を立てることが、賃貸住宅経営の成功につながります。
以前は、大家さんがご自身で運営管理をするケースも多かったです。
しかし、賃貸物件の質やデザイン、管理レベルの向上から、入居者の「居住環境の質」に対する意識レベルも高くなっています。
リスクを回避した安定経営をしていくためには
「運営・経営に関する専門知識」
「入居募集のノウハウ」
「適切な建物の維持管理や現状回復」
「日々の入居者対応」
などが必要になってきています。
正直、オーナー管理の物件は、これからの時代の入居者は不安でしょう・・・。
副業?投資?相続対策?ご自身でどこまで対応できるか?
これから賃貸住宅経営を始める方も、すでに経営されている方も現状をよく理解した上で、ご自身に適した運営管理のスタイルを選択することが大切ですね。
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