先日、中古住宅の購入を検討されてるお客様から、住宅ローンの金利プランをどうしたらいいのか相談を受けました。
ここのところ固定金利が上がって来ています。
変動金利も上がるのか心配で、今どんな金利プランを選べばいいのか迷ってる人も多いでしょう。
金利ももちろん大切ですが、まずはそれぞれの金利プランの特徴を理解した方がいいです。
ただ金利が低いから変動金利…ではなく、変動金利で、借りた方がいい人、やめた方がいい人がいるんです。
金利プランの種類
住宅ローンなんて何度も組むものじゃありませんので、金利プランの中身まで良く分からないのが普通です。
なんだか面倒そうですが、ライフプランに関わることなんで、頑張って勉強しましょう。
そもそも「住宅ローン」ってなんでしょうか?
名前の通り、家を建てたり買ったり、リフォームしたりする資金を金融機関から借りるお金のことです。
当然、利子がかかりますが、その利子の割合が「金利」なんです。
変動型 | 固定期間選択型 | 全期間固定型 |
・他の金利プランに比べて金利が低い ・金利は半年に一度見直し ・5年ルール、125%ルール | ・総返済期間のうち、一定期間だけ金利を固定する(40年のうち10年とか) ・固定期間が終わると、その時点で金利プランを再度選ぶ(何もしないと変動に移行するケースが多い) | ・金利がずっと変わらない ・他の金利プランに比べて金利が高い ・返済中の返済額が変わらないので、家計管理がしやすい |
固定期間選択型を選ぶと、固定期間が終わってからどの金利プランを選ぶかによって返済総額が変わってきます。
全期間固定型とは違って、返済額がずっと同じではありませんので注意しましょう。
変動金利で金利が上がり続けたら?
変動金利は、金利が他のプランと比べて低いですから、昨今、大変人気があります。
でも、ほとんどの人が、「変動」金利って聞くと
「金利が上がったり下がったりジェットコースターみたいなんじゃないか?…」
と怖がられる人が多いですww
でも、そうではないんです。
金利が上がって急にものすごい返済額にならないように、「5年ルール」「125%ルール」というものがあるんです。
■5年ルール:毎月の返済額は5年に1度の見直し(半年に1回の見直し時に金利が変動しても)
■125%ルール:返済額の見直し時、前回の返済額の125%までしか上がらない。
(見直し時の金利が上がって、返済額がそれ以上になったとしても)
※金融機関によって適用されない場合もありますので、個別に金融機関にお問合せ下さい
例えば毎月の返済額が8万円だったとしたら、どれだけ金利が上がっても5年後の返済は125%の10万円です。
ほんとは140%近くまで上がってしまって11万円になってた時は、残りの1万円は利息に充てられます。
いいことばかりじゃなくてリスクとして考えられるのは、この未払い利息が増えていって元本が全然減らない…
気づいたら、返済期間が終わっても元金が残ってしまって、一括で請求される…
なんてことも考えられるわけです。
結局、返済していくのは自分…
いい家をみれば欲しくなるのはわかります。
営業マンに「あなたの収入なら、このぐらいの返済額まで大丈夫ですよ」
なんて言われると、将来のライフステージを考えずに勢いで決めてしまいがちです。
でもちょっと待ってください。
転職するかもしれないし、会社が存続してるか分からない。
40年前後の返済期間の間に、想定外のライフステージや返済能力の変化が起きる可能性があるわけです。
ここは冷静に、低金利だからといって「借りられる金額」でなく、なにがあっても「返せる金額」で予算を決めましょう。
30年後のことなんて誰にも分かりません…借りて返していくのは自分です。
心配性な方とか、金利チェックするのが面倒…っていう人は、変動金利を選ぶのは考えた方がいいかもしれませんね。
まとめ
住宅ローンの借入金額を上げ過ぎて、他にお金を回せなくなっても困ります。
子供のこと、自分の仕事のこと、今の生活の充実、老後のこと。
人生でどこにお金をかけたいかは人によって違います。
住宅の購入の検討をはじめると、ほとんどの人が住宅のことだけに頭がいっぱいになってしまいます。
そして、その他のライフステージは考えずに、借りられる金額と金利だけで決めてしまう…
もう一度、本当にこの住宅を、この返済額で購入して大丈夫か?…将来のライフプランはどうなるのか?…
立ち止まって、自分自身を振り返ってみることをお勧めします。
この記事へのコメントはありません。