~固定資産税・登録免許税・所得税/住民税編~
不動産購入時の資金計画に大きな影響を与える、住宅所得に関する税制度。
令和4年度に施行された改正法案の中から、固定資産税・登録免許税・所得税/住民税について見てみましょう。
新築住宅に係る、固定資産税額の減額措置の延長
不動産購入時には、住宅ローンの返済額だけに目が行きがち。
「え!?固定資産税ってこんなにかかるの!?」・・・
購入してから、思ったよりかかることに驚く人も多い固定資産税。
この固定資産税の減額措置の延長が決まりました。
住宅を取得する人の、初期負担を抑えることで、良質な住宅の建築を促進して、またそのストック形成を図るために、固定資産税の減額措置が2年間延長されます。
建物種類 | 減額年数 | 減額割合 |
戸建 | 3年間 | 税額1/2減額 |
マンション | 5年間 | 税額1/2減額 |
住宅用家屋の、登録免許税の特例措置の延長
不動産を購入する際は、売買代金の支払いを終えたら、それで終わりではありません。
新築すれば「所有権の保存登記」が、売買で他者から購入すれば「所有権の移転登記」が、住宅ローンを利用するのであれば「抵当権の設定登記」などが必要になってきます。
これらの「住宅用家屋の所有権保存登記等に係る特例措置」が2年間延長されました。
登記の種類 | 本則税率 | 軽減税率 |
所有権の保存登記 | 0.4% | 0.15% |
所有権の移転登記(売買) | 2.0% | 0.3% |
抵当権の設定登記 | 0.4% | 0.1% |
居住用財産の買換え等に係る特例措置の延長
それぞれのライフステージに応じた住宅を、無理なく取得できるように居住用の不動産を買換える場合の特例措置。
この制度も2年間の延長が決まりました。
譲渡して得したら!?
住宅の住み替えで、譲渡して入ってきたお金が、買い替えた不動産の金額(取得額)以下だった場合は、「譲渡が無かった」ことになります。
反対に譲渡して入ってきたお金が、買い替えた不動産の金額(取得額)以上だった場合は、その差額分だけ「譲渡があった」ものとして課税されます。
譲渡して損したら!?
譲渡して損失が出る場合で、買い替える不動産を購入するための住宅ローンの残高がある場合、損失額を所得金額の計算の中で控除できます。(以降、3年間繰り越して控除されます)
譲渡して損失が出る場合で、譲渡した不動産の住宅ローンの残高がある場合、住宅ローンの残高から譲渡額を控除した額を限度に、所得金額の計算の中で控除できます。(以降、3年間繰り越して控除されます)
不動産の購入時には、その不動産の代金だけでなく、いろいろな諸費用(税金)が掛かってきます。
ご自身が購入するタイミングに合わせて、不動産に関する税制がどうなっているのか?
住宅ローンの返済計画と合わせて、資金計画の中にしっかりと落とし込みましょう。
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