売却を依頼した人は分からない…不動産取引の愚行

人生で一番高い買物といえば不動産です。

もし売却するとなったら、その目的はなんにせよ、当然なるべく高い金額で売却したいと思いますよね。

でも売り方によって、数百万の差が出ることも普通にあるのが、不動産の怖いところなんです。

業者に買い取ってもらうよりも、高い市場価格で取引できる可能性が高い、業者に仲介に入ってもらっての売却。

じゃあどうしたら、うまく売却できるんでしょうか?


売却をお願いした、あなたが買う人を探してくるんでしょ!?


いまの市況は、中古の戸建やマンションを売却するには絶好のタイミングと言えます。

というのも、新型コロナの影響で、在宅時間が増えたり、生活様式が変わったことにより、住宅購入のニーズが増えているんです。

それなのに、売り出し物件が少ない状況がずっと続いてるんですね。

僕も仕事で土地を探して欲しいと依頼が来ますが、なんにせよ売り物がない。

ここ新潟でも、路線価からの目安となる価格や公示価格以上に、市場の販売価格が上がってる感があります。

これから不動産を買う人でも、念のため、将来売ることを見越しておいた方がいいでしょう。

不動産の売却…いったいその裏側で不動産会社ではどんなことが起こっているのか?

これ、ほとんどの人が知らないんですが、例えばあなたがどこかの不動産会社に中古住宅の売却を依頼したとします。

その場合、その不動産会社だけで売買が成立するのはどちらかというとレアケースなんです。

え?…だってお願いしたのは〇〇不動産なんだけど…

どういうことかというと、あなたが売りに出した中古住宅を買いたいという買主は、他の不動産会社が見つけてくるケースが多いんです。

つまり、不動産を売る人と買う人の間に、2つの不動産会社が入るケースが一般的なんですね。

出典:週刊現代「不動産を売る場合、こんな業者につかまってはいけません」

美味しい取引って!?


一方、あなたが依頼した不動産会社1社だけで取引が成立する場合があります。

これはあなたが売却を依頼した不動産会社が買主を見つけて来た場合です。

不動産業界では「両手取引」と呼ばれる取引の形ですね。

この、あなたが依頼した不動産会社1社だけで取引が成立するのって、その不動産会社にとってはとても「美味しい」取引なんです。

なぜかというと、売主と買主、両方から仲介手数料をもらうことができるからです。

この両手取引は、日本では禁止されていませんので、当然、不動産会社は両手取引を期待しますよね。

その結果起こるのが「売主の知らないところで、他の不動産会社に広告の掲載を許可しない」という行為なんです。

ちょっと分かりづらいかもしれませんので、どういうことかと言いますと…

あなたが中古住宅の売却の依頼を不動産会社にしたとします。

すると、その不動産会社に

「物件をご紹介させていただいてよろしいでしょうか?」

弊社のホームページに物件情報を掲載させていただいてもよろしいでしょうか?

というような連絡が、他の不動産会社から来るんです。

当然、他の会社のホームページにも物件を掲載してもらった方が、多くの人に物件を知ってもらうことが出来ますよね?

そうすれば、早く高く売れる可能性が高くなります

また「…掲載させていただいてもよろしいでしょうか?」という連絡をしてくる会社は、もちろん自社の負担で広告を行うので、売主にとって追加の費用はかかりません。

まさにいいことづくめですよね。

でも…、両手取引を狙う不動産会社にとっては、これは面白くありません

なぜかというと、自分で買主を見つけてきたいからです。

さぁ、その面白くない不動産会社はどうするでしょうか?

「…物件を掲載してもいいでしょうか」という連絡が他の不動産会社から来ました。

そうすると、売主の知らないところで、当然売主に確認もせずに、他の不動産会社が広告掲載するのを許可しないわけです。

これ、売主からしたらとんでもない話ですよね? もっと情報が広まって早く高く売れるかもしれないのに…

どうですか?こんなこと一般の人は分からないですよね…

もし、不動産を売却をする時は、お願いする不動産会社に

どういうところに広告を掲載するのか?

他の不動産会社も広告掲載できるのか?

これは、確認するようにしましょう。

もし理由をつけて、広告掲載をさせてくれない場合、その不動産会社は両手取引だけを狙っているかもしれません。

もっと情報が広まって早く高く売れるかもしれないのに…

更には、自分で見つけてきたお客様以外に、他の不動産会社が買いたいというお客様を見つけて来たとします。

でも、「現在、商談中です

と言って次々に断ってしまう…なんてことも起こりえるわけです。

両手じゃないから、自分たちの儲けが減るからです。

そして、同じ物件で、自分の顧客や付き合いある業者が買いたいとなると、売主に

「ちょっと、市況より値段が高いみたいですね…値段を下げましょう」と持ちかけるんです。

結局、本来売れるであろう金額より安く売却してしまい、売り手は大きく損するわけです。

家を購入する時は、いっぱい時間をかけて、いっぱい情報を収集して準備できます。

でも、売却となると、住み替えとか、相続税のためなどの事情から、短期間で決断を迫られるケースが多いです。

業者はそこにつけ込むんです。

だからこそ、不動産を高く売るには、何よりも業者選びが重要なんですね。

株式会社usuki宅建事務所 代表取締役
1976年生まれ、おとめ座。新潟県新潟市出身。
宅地建物取引士・2級ファイナンシャル・プランニング技能士
古民家鑑定士一級・住宅ローンアドバイザー
不動産キャリアパーソン
新潟明訓高校、東洋大学卒業後、パナソニックホームズ株式会社(旧パナホーム株式会社)に営業職として1999年入社。2021年独立、株式会社usuki宅建事務所設立。
趣味:キャンプ・スノーボード・水草水槽・自転車

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