中古を買ってリノベしよう!・・そこにある罠を知らなすぎるイタい人

あえて高い新築住宅やマンションを購入するなら「中古を買ってリノベしよう!」

と考える方も多いのではないでしょうか?

ましてや住み替えであれば、コスパがいい方を選びたいですよね。

でも、そんな「リノベーション」にも、気を付けなければいけないことがあります。


そもそもリノベって何!?


いまではすっかり普通に単語として使われている「リノベーション」

私がハウスメーカーで勤めていた頃、まだそんなにリノベーションという言葉が使われてない時もありました。

今でも「リフォームとの違いが分からない!」という方もいるのではないでしょうか?

□リフォーム・・・古くなったキッチンやバス、洗面、トイレなど、その場所だけを修理したり交換する。

□リノベーション・・・間取りを変えたり、空間を変化させて新しい価値を加えること。

今、すごくリノベーションが流行ってますよね。

不動産事業でも、買取してリノベして再販する・・・というビジネスモデルが多いです。

リノベであれば、見た目新築と変わらず、総額も抑えることができます。

特に中古の住宅やマンションの場合、なかなか自分の好みに合う内装や間取りの物件を見つけるのは難しいです。

でも、リノベだったら、壁や床や水回りも自分の好きなようにできちゃうわけです。

どうにでもできちゃうわけですから、購入を考えているエリア内での物件の選択肢も広がりますよね。

なんだかいいことばかりのようですが・・・?


ワクワクしすぎに注意!?


「どんなリノベーションをしようかなー!?」

考えるとワクワクしてきますねw

スタイリッシュ、ジャパニーズモダン、ナチュラル、ヴィンテージ、クラシック?・・・

インテリアにはいろんなスタイルがありますから、インスタなどで施工例のフォトなんかを見てると夢が膨らんで来ます。

ちょっと待ってください・・・

お金は大丈夫ですか?w

リノベーションで総額が抑えられるとはいっても、当然それなりに費用がかかります。

購入予算の総額はしっかり検討しましたか?

リノベーションの内容だけを優先させると、当然ですが購入する建物に掛けられる金額は減ってしまいます。

結果として、エリアの見直しで、郊外や利便性の落ちる物件を探さないといけなくなります。

もちろん、利便性や築年数が相当経った物件でも問題なければ構いません。

ただ、これは土地の購入にも言えることですが、あまりにも自分に関係がない馴染みがないエリアだと、住んでみたら想像以上に不便で、後悔することも考えられるわけです。

リノベーションはあくまで空間に新しい価値を加えて、暮らしを豊かにするためです。

「費用」(予算)

「エリア」(利便性や評価価値)

「建物自体」(築年数や基本仕様)

この3つのバランスは、どこかだけ極端にズレることがないよう注意しましょう。


将来、住み替える予定!? 賃貸に出す、売却する可能性は!?


マンションと違って住宅の場合は、住み替えを考えて建てる方は少ないかもしれません。

欧米では、何度も家を売買するのは一般的なようです。

エンタメ報道なんか見てても、アメリカのセレブ芸能人が豪邸を購入・・・・なんて記事みたりしますよね。

日本は、まだそんな文化まで行ってませんが、このコロナ禍の影響もあり、ライフスタイルの変化に合わせて家を住み替える・・・

そんな流れが普通になる時が来るかもしれません。

つまり、これからの住宅やマンションは特に、リノベーションするにしても将来、売却する時のことを考えておいた方がいいということです。

あまりにも壁紙や設備や間取りが、ご自身の世界観が強すぎてしまうとw・・・

たとえば売却する時に時間がかかる可能性があるのはもちろん、市場価格より安くしないと売れなくなってしまう可能性があるわけです。

自分好みにできるのがリノベーションのメリットですが、あまりにも好みが強すぎると買い手がつかずに苦戦してしまうんですね。

壁紙や建具や設備の色が特徴的だったり、ライフスタイルが限られるような「他にあまりない」リノベをすると、購入者も「他にあまりいない」人がターゲットになるということです。


結構古いけど・・・大丈夫!?


近年に建築されている住宅やマンションは、修繕計画などで60年を超えて利用することを想定しているものも多いようです。

一方で、昨今、最初から中古を探す方も増えてきました。

それでは、50年や60年前に建てられた物件・・・それって大丈夫なのでしょうか?

その頃は、将来の修繕費やメンテナンス費は考慮されてないものが一般的です。

つまり、そういう物件は耐震性や、修繕維持費に不安があるわけですね。

特にマンションの場合は、部屋の内装はリノベして新しくできますが、建物全体を修繕するには、相当割合の組合員の同意と、修繕積立金が必要になるんです。

これが、リノベの怖いところなんですね・・・根本を解決せずに臭いものにフタすることができちゃうわけです。

もし、リノベして長く住み続けるつもりであれば、しっかりとリフォーム会社や不動産会社にチェックしてもらいましょう。


リノベの大きな特徴は「新しく変える」ことです。

ですが、不動産の場合、「変えられないもの」もあります。

特に中古マンションの場合、管理形態の良し悪しは、その後の住み心地に大きく影響します。

また住宅でもマンションでも、ご近所や居住人の間でコミュニティが出来ています。

どんな人が住んでいるのか、ご近所との関係性はどうか、仲介であれば不動産会社に、売主へ確認してもらうようにしましょう。

中古を購入して新しくリノベする・・・不動産として「変えられないもの」の確認が、とても大切なんですね。

株式会社usuki宅建事務所 代表取締役
1976年生まれ、おとめ座。新潟県新潟市出身。
宅地建物取引士・2級ファイナンシャル・プランニング技能士
古民家鑑定士一級・住宅ローンアドバイザー
不動産キャリアパーソン
新潟明訓高校、東洋大学卒業後、某ハウスメーカーに営業職として入社。2021年独立、株式会社usuki宅建事務所設立。
趣味:キャンプ・スノーボード

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