住宅ローンは昨今、30年~40年と長期で組む方がほとんどです。
公的年金の受給が始まる65歳までに完済予定ならばいいですが、それ以後にずれ込む見込みの方もいると思います。
実は公的年金は、ライフイベントの計画に合わせて、60歳から75歳の範囲で早めたり遅らせたりすることができるんです!
繰上げ受給・・・65歳より前に受給開始
繰下げ受給・・・65歳より後に受給開始(2022年4月以降は75歳まで拡大!)
繰上げ受給や繰下げ受給をすると、年金額が増減し、それが生涯続きます。
会社員だった方の場合、繰上げ受給は「老齢基礎年金」と「老齢厚生年金」の2つを一緒に繰上げ、繰下げ受給はどうちらか一方の繰下げができます。
繰上げ受給のデメリット!?
繰上げ、繰下げは、ご自身ご家族の状況ごとに、慎重に選択した方がいいです。
繰上げ受給の注意点としては・・・
□障害年金を受け取れない場合がある
□夫が自営業の場合で、夫の死亡時に妻が受け取れる「寡婦年金」が受け取れない。
□夫が会社員、妻が専業主婦で、妻が繰上げた後に夫が亡くなると、夫の「遺族年金」か自分の「老齢年金」のどちらかしか受け取れない。(65歳になれば併せて受けられるが、減額のまま)
(注:受給の可否や、詳しい内容は、自治体の年金窓口や年金事務所等にお問合せ下さい。)
繰下げ受給のデメリット!?
一方で繰下げ受給の注意点としては・・・
□繰下げ受給で年金額が増えた分、税金や社会保険料が上がる可能性がある。
□妻が年下の場合に受け取れる「加給年金」が受け取れない。
□夫がせっかく繰下げて年金額を上げても、妻への「遺族年金」は繰下げ前の金額で計算。
こんなケースではお勧めです。
「ずっと専業主婦で、年金が少ない・・・」 ⇒ 貯蓄があればそれでしばらくの生活費をまかない、繰下げて年金額を増やしても税金を非課税にできる場合があります。
「年金が少ない・・・70歳まで働くか・・」 ⇒ 65歳以降も厚生年金に加入して、繰下げて年金額を増やします。
どの選択が良いのかは、ケースによるということですね・・・。
住宅ローンを抱えながら、退職後の資金を増やすためには、できるだけ長く働くのも一つの考え方です。
定年後に働くことは、「老後の資金づくり」と「年金増額」の2つの効果があるわけです。
しかし、せっかく働く意欲はあっても、健康面に不安があると実現できませんよね・・・。
若い頃は体力で乗り切れるかもしれまんが、年齢を重ねると生活習慣病のリスクも高まります。
定年後にどう働くか? 年金をどのように受給するか?・・・
ご自身の老後資金の貯蓄の状況と照らし合わせながら、早めに考えて準備しておく必要がありそうです。
この記事へのコメントはありません。