「何年も放置してある、あの家・・・どうしたらいいんだろう・・・」
「誰も住む予定が無くなるこの家・・・どうしよう・・・」
理由は色々ありますが、誰でも「空き家」の所有者になる可能性があります。
例えば・・・
・一人暮らししていた親が亡くなって相続した
・一人暮らししていた親が施設に入居した
・親を引き取って、もともと親が住んでいた家が誰もいなくなる
・住み替え
・転勤で家族全員で引越し
なんだか、長い目で見れば、結構多くの人に当てはまりそうですよね。
空き家を放置!その責任と問題
実は「空き家」は当たり前ですが、個人のものですので、所有者もしくは管理者は、空き家を適切に管理する責任があります。
「自分が望んだわけじゃないから、自分は知らない!・・・」じゃ、万一の時に大変なことになります。
空き家をしっかり管理しないで放置してしまうとどんなことが起こるのでしょうか?
まず、建物の劣化が進んで、火災などの防災や、不審者の住みつきなどの防犯、ハクビシンやネズミなどの衛生面の問題が起こる恐れがあります。
例えば・・・
・樹木や雑草が生い茂り、隣地や道路へ越境する
・瓦やガラスなどが落下して、通行者や隣地の方へケガをさせる
・万が一の場合、倒壊や住宅の部材が飛散してしまう
・不審者の侵入・住みつき
・放火による火災
・ハクビシンやタヌキ、ネズミなどの棲家になる
etc・・・ 空き家を放置した場合のリスクはたくさんあります。
想定事故と損害賠償
実は民法では、空き家所有者の管理の責任を定めています。
民事事件では、当事者同士で解決を図ることが原則となりますが、損害賠償責任を負う可能性があるわけです。
民法第717条 ←(出典:全日本不動産協会)
空き家の管理不足が原因で、建物の倒壊や外壁や屋根の落下で、隣家の建物損害や死亡事故などの人身損害を発生させてしまって、場合によっては何千万~何億の損害額の責任を問われる・・・
考えただけでも怖いですね。
どうやって空き家を引き継ぐか!?
住まいが空き家となる理由は、先ほどの通り様々な理由があります。
中でも、空き家が生まれてしまうケースで多いのは相続絡みではないでしょうか。
相続のケースで言うと、相続人の数が多かったり、権利の主張でもめてしまったりして、空き家の管理や処分を相続人同士で決定できず、「どうせ、自分の財産にならないかもしれないし・・・」
それで管理しなければという意識が無くなってしまうのでしょう。
しかし怖いのは、相続の方法が決まらず、空き家の管理不足が原因で問題が発生した場合、全ての相続人に責任が及びます。
空き家になる前に、不動産の引き継ぎ方や誰が管理するのかを検討して決めておくのが理想です。
相続=争族対策にもなりますし、結果的に空き家放置の防止につながります。
住宅は人が住まなくなると、あっという間に老朽化が進みます。
水回りもしばらく使わないことになるので、匂いがあがってきたり、虫も侵入します。
そして損害リスクも考えると、できる限り早く使用、もしくは整理することが理想です。
・住まいをリフォームなどで再生して親族で使う
・住まいを売却したり賃貸に出す
放置すれば当然、価値=評価も下がっていきます。
空き家をどう活用するか・・・そんな時は一度、専門の不動産会社や住宅会社に相談してみましょう。
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