先日、木造の工務店の方とお話しする機会があったのですが、建材費が高騰して苦労しているとのことでした。
ウッドショック、コロナ禍、ウクライナ危機…昨今、世界的にいろんなことが起こりました。
その人が言うには、4~5年前に比べて、新築の建物の坪単価が平気で20、30万上がってるそうです。
もちろん、住宅会社によって差はあるでしょうが、下がってるなんて話は聞いたことありませんね。
更に今、いろんなものの物価が上がっている…
これからどうなってしまうんでしょうか。
家を買うのは、大変な時代になってきた。
もうここまで来ると、急いで頑張って家を買う必要はなくなって来ています。
恐らく、土地を買って家を建てて、住宅ローンの返済が厳しくなったのかな?…
そんな風に思わせる、そこそこ築浅な物件を最近良く目にします。
数年前のコロナ禍の影響で、給料が下がってしまったり、失業してしまって、自己破産…なんて話も耳にします。
長い目で見た時、日本の不動産(住宅と土地)の価格は、高齢化による人口減で、だんだんと下がっていくんだろうな…
そんなことを感じていたのに、この逆の現象。
新築に関しては、後で買った人がより安く買える…とてもそんな状況じゃなくなっています。
しかも追い打ちをかけるように、金利上昇。
三菱UFJ銀行など大手銀行は、6月の住宅ローン金利を発表しましたが、長期金利は上昇トレンドにあります。
(出典:三菱UFJ銀行)
団塊世代は、家を建てて当たり前!…だったんでしょうけど。
今では、この買いにくい市況はもちろん、将来の不動産価値の上昇を期待して家を買うなんて、とても考えられない時代です。
(出典:住宅金融普及協会HP)
お金があるから、家を買うべき…ではない。
しばらくは賃貸暮らしという選択もあります。
なぜか日本だと、若くて独身、もしくは子供がいない間は賃貸で、ある程度の年齢になったら家を建てる…
そんな考え方が当たり前のようでした。
お金が無いから賃貸…家を買える収入、ある程度の社会人としてのポジションになったら家を建てる…
これも、自然な流れでした。
でも、今までの、この当たり前だった考え方が変わって来ています。
都市部に行けば、月何十万以上の家賃を払って借りれるタワーマンションがたくさんあります。
お金はあるのに、将来どうなるか分からない不動産を購入するのはリスクでもあるので、高い賃料を払って借りるんですね。
一般的な賃貸物件というと、狭くて、設備も安っぽくて、壁も薄くて、内装はありきたり…
一昔前はこんなイメージだったのかもしれませんが、今はハイクオリティなアパートやマンションが、沢山市場に供給されてます。
ただ、一方で、少子高齢化は進行してますので、賃貸物件の情報量は、ちょっと余り気味なんですね。
私の事務所があるエリアなんて、たとえば1Kの物件なんて山ほど空いてます。
礼金0は当たり前、敷金もせいぜい1ヶ月でフリーレント付とか。
管理する側としては、しっかり管理修繕しないと、とても選んでもらえません。
高齢化が進むと、もっと空きは増えるんでしょうね…
そう考えると、質が高くていい賃貸物件の見極めが簡単になってきてるとも言えます。
まとめ
貸す側がライバルが多い今の時代なら、そこそこ新しくて、設備も内装も良くて、質の高い賃貸物件はたくさんあります。
そう考えると、急いで家を購入するんではなく、いい賃貸に住む…という考え方もありですよね。
家を建てるのか、賃貸に住むのか。
家を持つことを反対してるのではなく、単純に損だから…得だから…で判断できる話ではないんです。
世界で日本で、色々なことが起こって「住まい」に対する考え方のステージが、変わった気がします。
自分の考え方、生き方、ライフスタイル…住まいとは自分にとって何なのか。
一昔前の日本人の「家を建てるのが当たり前」の常識が、変わって来ています。
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