「物件情報を見ても、詳しいことは良く分からないな…」
先日、土地探しを依頼されたお客様が、こんなことを言ってました。
確かに、場所が良さそうだ…とか、少し小さそうだ…とか、一般の人は、せいぜいその程度の感想しかありませんよね?
チラシやインターネットなどの「物件情報」は、デザインとか言葉で、パッと見良さそうに見えるものもあります。
でも、実は、細かく書かれている「物件概要」に大事な情報が詰まってるんです。
物件情報から見えることがある?
土地でも、戸建でも、マンションでも、物件情報のひとつの小さな項目から、いろいろ見えてきます。
たとえば、聞いたことのある大手の不動産会社の名前で、新築マンションの物件情報が出たとします。
大手だから安心かなと思ってたら、良く見てみると販売会社がその大手不動産会社で、事業主は別の会社だった…
こんなケースが時々あります。
もちろん、「他の会社が事業主だから物件的に良くない」とは言えません。
でも、あえて事業主は小さく、大手の企業名だけ大きく見せるようなケースがあるんです。
当然、構造や仕様などの建物自体の品質は、販売する会社でなく事業主のやり方考え方が反映されてる可能性が高いです。
また、大手だから絶対に品質のいい建物を建てるとは言いきれませんので、施工業者は必ずチェックする必要があります。
マンションの場合は特に、どこにどんな、その施工業者が工事をした物件が建っているか、管理の状態はどうか。
その会社の過去の施工実績はウソをつけません…実際に自分の目で確認するようにしましょう。
物件資料は、見方が分かれば難しくない。
いま、ほとんどの不動産会社が物件情報のポータルサイトなどに力を入れて、インターネットでの情報提供が主流になっています。
ポータルサイトなどに出てる物件情報も、宅地建物取引業法、いわゆる法律を守ったしっかりした細かい情報が掲載されています。
ただ、いまはSNSでの情報提供も盛んになってきてるため、会社によっては少ない情報しか掲載してないこともあります。
※「売地」の物件概要の例
ここでは売地の物件情報(概要)で、代表的な項目を見てみましょう。
1. 地目
登記簿に記載されているこの土地の用途の分類のことです。
ここが「田」「畑」となっている場合、宅地にするには農地転用手続きが必要です。
2. 面積
「公簿」または「実測」と書かれています。
公簿とは公的な書類(謄本などの登記記録)に記載されている面積です。
実測とは土地家屋調査士が測量した面積です。
実測の土地を購入する時は、面積の増減により価格が変化する場合がありますので注意が必要です。
3. 接道・幅員・間口
接道とは、どんな道路の種類にその土地が接しているかということです。
接道が公道であれば問題はないですが、私道の場合注意が必要です。
幅員とは、道路の幅のことで、幅員が狭いようであればセットバックの必要も出てきます。
間口とは、道路に接する土地の長さです。
間口の長さによって、家を建てる場合のプランニングに影響が出てきます。
4. 用途地域
どんな家が建てられるのか、周りにどんなものが建つ可能性があるのかが分類されています。
たとえば「工業専用地域」となっていれば、一般住宅は建てることができません。
また、建ぺい率、容積率によって建てられる住宅の大きさも変わってきます。
5. 取引様態
媒介(仲介)の場合、販売価格とは別に仲介手数料が必要となります。
6. 引渡し時期
土地の場合、すぐに引渡しができる場合と、建物の解体があったり、測量してから引渡しだったりする場合があります。
「相談」とか「条件」が付いている場合は、内容と引渡時期をよく確認しておきましょう。
7. 備考
物件の特徴や注意点、現況の状態などが記載されてます。
特にこの欄に、重要な追加情報が書かれていることが多いので、必ず目を通しましょう。
物件の告知事項なども、この欄に書かれていることが多いです。
まとめ
いざ、ある程度、情報が集まって「そろそろ具体的に話を聞いてみようかな?…」
初めて不動産屋に行くなんてなれば、何を聞かれるんだろう、何を話すればいいんだろう…緊張しちゃいますよね。
営業マンにガンガン来られるのかな…とか、いろんな事を考えてしまうでしょう。
不動産屋さんに行くと、もちろんはじめはどんな物件を探してるのか聞かれます。
そして、場合によっては、いろんな物件を提案されるかもしれません。
その時に物件の概要書=物件について詳しく書かれた資料がもらえます。
ところが、資料をもらったものの、初めて見る言葉ばっかりで見方がわからない…となっちゃうんです。
その見方を事前に覚える、完全にじゃなくても項目だけでも頭に入れておく。
それだけで、自分にとって必要な情報が後から良くわかるようになります。
不動産会社に行って、営業マンに質問もしやすくなりますし、やりとりもスムーズになります。
物件探しを機会に、物件資料の見方を是非覚えてみてはいかがでしょうか。
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