「土地って探していただけるんですか!?」
ハウスメーカーに勤めていた時に、良くこんな質問をされました。
家づくりをはじめる時に「土地探しから」という方は多いですよね。
私もお建て頂いた半分以上の方は土地探しからでした。
ハウスメーカーに勤めていた頃は営業マンでしたので、ご予算や、希望のエリアや条件をお聞きして、マッチングしそうな物件をご紹介します。
住宅会社の営業なのか、不動産会社の営業なのか分からなくなるくらい、土地情報は見ていましたw
「土地は不動産会社が探すんじゃないの!?」
私の意見では、住宅を建てるための土地探しは、不動産会社はもちろんですが、住宅会社の営業マンと一緒に探すことをお勧めします。
その土地で今すぐ決心できますか!?
ハウスメーカーの営業をしていた時に、良くあるパターンの事例です。
例えば単世帯、ご夫婦お子様2人で小学校に通っています。
お子様が転校するのも可哀そうだから、同じ学校区のエリアにしたい。
できればキレイな街並みの分譲地っぽいところがいい。
そんなご要望ですが、ポータルサイトやチラシに出てる物件はポツポツあるけど、なかなか希望通りの物件がありません。
そんな時に、ある程度の区画数のある分譲地を見つけました。
ところが、南向きや角地など、条件のいいところは、すでに申込済。
「やっぱり、もう少し検討してみます。」
・・・そして数年経過。・・・いつ何をもって決心できるのでしょうか?
すぐ売れる土地!?
先ほどの分譲地。
そのお客様は何故、その土地で決心できなかったのでしょうか?
一般的には道路が南側の土地が、価格は高いですが、人気が高く比較的早く売れてしまいます。
日当たりがいいし、開放的に感じるからですね。
不動産会社も、南向きで道路幅もあって、更に環境条件も良ければ、結構な価格で売り出します。
次に道路が東西に面する土地です。
南向きが理想だけど、価格も南向きより安いし、広さもあるし十分か・・・って感じでしょうかね。
決めきれなかったのは、道路が北側の土地と行き止まり画地。
日当たりが悪そうだし、南側の隣地も気なるし・・・
実はこんなに!南向きのデメリット
ところが、実際に南向きの土地を購入した方のお話を聞くと、結構、デメリットもあります。
よく聞くのは、南側の窓を大きくしたために、窓の向こうの通行人やお客様の視線が気になる・・・
ソファでラフな格好でぐだぐだ寝転んでたら・・・w
結局、遮光性の高いレースのカーテンを閉めていたら、本末転倒な気もします。
あとは南側に大きなデッキを作って、ティータイムやバーベキューをしたい。
ところが道路を通る車や、通行人やお隣からの視線が気になって、作ったはいいけど恥ずかしくてほとんど使っていないw
他にもバルコニーで物干ししづらかったり・・・メリットだけじゃないんですね。
はじめから南向きを避けて検討される方もいるほどです。
条件が悪くても、条件を良くすればいい!
南向きの土地が高くて、人気があるのは分かっても日当たりが悪い土地はイヤですよね?
でも、日当たりが悪いと思っていた土地が、日当たりが良くなって、南向きのデメリットを解消できて、しかも南向きに無いメリットが手に入るとしたらどうでしょうか?
実は北向きや、行き止まり画地の土地はメリットも多いんです。
一番は、価格が安くて、プライバシーを確保できるところですね。
北側(道路側)が駐車場、南側がお庭やLDK・・・つまり道路側と反対側にプライベートゾーンができるんです。
道路が南側の土地で、庭が広くあっても大変な面もあります。
草取りは毎年・・・人目につくから外構費もかかる・・・変なものは置いておけない・・・。
夫婦共働きの家庭が多い昨今、庭が広いのは、時間とお金を取られる大きな要素です。
それでは、北向きや、行き止まり画地の土地の条件を良くするにはどうしたらいいんでしょうか?
例えば・・・「吹き抜け」を作って上から光を取り込む。
・・・建物を南側でなく北側に寄せて、車を建物の中にビルトインする。
・・・南向きの土地ではもったいなくて作らない、北側にタイヤや自転車を入れる外部収納を作る。
・・・建物をコの字型にして、家の中心に陽だまりになるプライベートガーデンをつくる。etc・・・
このように、条件が悪い土地の条件を良くする工夫はいくらでもあります。
ビルトインガレージや吹き抜けや外部収納、どれもお金が掛かりそう・・・。
確かに掛かりますが、南向きの場合も、外構費、草取りのための労力と時間、別途に必要なカーポートや物置・・・
同じように掛かります。
南向きの土地では実現できないプライベートゾーンや、ビルトイン、外部収納・・・魅力的な条件に変えることもできるんですね。
南向きの土地が悪い訳ではなく、価格が高く、大事な住まいの検討時間を欠けられないことが多いです。
そもそもが北向きの土地の方が、広くて安いことが多いんですね。
「なかなかいい物件がない・・・」
いい物件の条件とはなんでしょうか?
感覚的に諦めて、どれくらい先になるかもわからない「分譲地」が出てくるのを待っていませんか?
安くて魅力的な条件に変わる土地が、ご自身が探している希望のエリアに、実はあるかもしれません。
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