必ず解約できると思ったら大間違い!…ローン条項の落とし穴…

不動産を購入する時に、多くの方が住宅ローンを利用しますよね。

住宅ローンの利用を前提として、不動産の売買契約をするとします。

その場合、融資特約「ローン条項」という、融資に関しての特約を交わすのが一般的です。

注意しないといけないのは、実はローン条項と言っても、いろんなケースがあります。

例えば、ローン条項に当てはまった(融資が受けられなくなった)としましょう。

その場合の、契約を解除するための要件は、全部同じではないということなんです。


どの金融機関でも、ローン条項は対象になる!?


例えば、土地の売買契約書に

「買主は、売買契約締結後、速やかに〇〇銀行に3,000万円の融資申込を行うが、令和4年3月31日までに融資の全部又は一部について承認を得られない場合、売買契約は自動的に解除となるものとします。」

というような、ローン条項があったとします。

「自動的に解除となる」とありますから、融資の承認がおりなかった場合、買主があらためて解除の意思表示をする必要はありません。

ただ、当初は〇〇銀行の予定だったけど、××銀行に変更して、××銀行の融資の承認が下りなかった場合も解除になるのでしょうか?

この場合は、どこの金融機関の融資の承認が得られなかった場合に、解除となるのか特定しておかないといけません。

〇〇銀行に申込むことは分かりますが、他に申し込むのかが明確になっていなんですね。

「自分は××銀行でしか借りたくない!〇〇銀行は、あくまで予定だった。××銀行の審査がダメだったから解約したい!」・・・

このように主張したとしても、売主側からすれば、〇〇銀行とローン条項に記載されていれば、納得いきませんよね、、、紛争が起こる可能性があります。


昨今、地方銀行やJA、信金、信組、労金、大手メガバンクに加えて、ノンバンク系と、いろんな住宅ローンを提供している金融機関があります。

ローン条項をつけての不動産の売買契約を取り交わす場合

・どの金融機関が対象になるのか?

・金利や借入年数は?

このような条件が、どの場合にローン条項が適用されるのか確認しておくことが大切です。

万が一、融資の承認がおりなくて、売主・買主・業者などの、当事者間での揉め事が起こったら大変です。

住宅ローンを利用して不動産を購入する時には、不動産会社の担当者に事前に相談するようにしましょう。

株式会社usuki宅建事務所 代表取締役
1976年生まれ、おとめ座。新潟県新潟市出身。
宅地建物取引士・2級ファイナンシャル・プランニング技能士
古民家鑑定士一級・住宅ローンアドバイザー
不動産キャリアパーソン
新潟明訓高校、東洋大学卒業後、パナソニックホームズ株式会社(旧パナホーム株式会社)に営業職として1999年入社。2021年独立、株式会社usuki宅建事務所設立。
趣味:キャンプ・スノーボード・水草水槽・自転車

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