先日、前職で住宅を建てて頂いたお施主様とお話した際に
「本当にこの家を建てて良かった。感謝してます。」
というお言葉を頂きました。
21年勤めたので、その方との出会いから思い返してみたのですが、住まいは生活だけでなく、人生そのものに影響を与えるのかもしれない・・・と感じました。
私は建築士ではなく営業マンでしたので、結果的に建てる建てない・・・はありましたが、お会いした方の住まいを想像して住宅や土地の提案をしていました。
ただ、本当にその提案を皆さんが今、満足して頂いてるのか?
年齢、職業、性格、考え方・・・当然、みなさんそれぞれ、家族の中でも違います。
お施主さん=お父さんとは、一緒にあれこれ間取りを考えたけど、その大きくなったお子さんとはお会いしていない。
もしかしたら、お子さんにとってはその住まいによって、性格がつくられたかもしれない。
性格ができれば「意思」がありますから、その家が嫌いかもしれない。
考えてみると、朝起きてから夜寝るまでの毎日の動きは、「住まい」がどうあるかで変わりますよね。
同じく、「家族」との人間関係も住まいによって造られるんだと感じます。
先の施主様は家族の人間関係が良好で満足されてるのかもしれませんが、その逆の家族もあるかもしれない。
もしかすると、「家族」も「住まい」も普通にそこにあるので、それぞれあまり深く考えずに毎日を過ごすと思いますが。
「住宅」はあくまで、家族を囲う「箱」にすぎず、いい住宅だからいい子に育つ、いい住宅だから親子関係が良くなる・・・ことはありませんよね。
家族の、その人の幸せは「住宅」ではなく、人間関係にあります。
家を作るって、そのご家族にとって一大事業、人生の大きな節目です。
「家を作る」ことで、普段そこにある、家族を作り直す、見つめ直すきっかけになるかもしれませんね。
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